WILLFU Startup Academyを2019年頃在籍していた、とくに(@t0kni)と申します。
私がWILLFUに在籍していた頃から、WILLFUは離脱率の高い団体でした。半年のプログラムの中、第1クールが終わるまでに1/4ほどが抜け、卒業までたどり着いているのは半数以下だったように記憶しています。
今回は、WIFFLUを辞めたくなっているあなたの相談役となるため、この記事を書いています。ぜひ、ここで心を休めて行ってください。
当ブログの文章と非常に似通ったNoteが公開されていますが、当方から文章の盗用は行っていません。
公開日はこちらの方が早いです。こちらの一点だけご理解のほどよろしくお願いいたします。
WILLFUの校風は「来るもの拒まず、去るもの追わず」
WILLFUの雰囲気について、あなたはどのように感じているでしょうか。
私は、かなり放任主義だなと感じました。
数回の講義とアイスブレイクの後、一緒に事業を起こすメンバーを決め、結果報告などは聞かれますが、それ以外は一切介入なし。自分たちで必死に何か掴もうと走り回ることになります。
そして、気づくと少しずつメンバーが辞めていく。引き止められることはありませんでした。
- 入校に試験などはない
- 脱退も自由
これが私の知る限りのWILLFUです。
辞めた時点で受講料の支払いはなくなる
受講料の支払いの方法は数パターンから選べますが、いずれの場合も辞めた時点でそれ以上に多くとられることはありません。
- 毎月に分けて支払っている場合は辞めた月までの受講料を支払って終了
- 入塾時に一括支払いをしている場合は月割して受講料を返却
辞めることに対する金銭的なハードルは低いですが、それでも辞めるべきか悩むのは、まだ成果を残せていないからでしょう。
この環境の中でも、結果を出す人は結果を出すらしい
WILLFUでは歴代の利益額を張り出していますし、同期の結果もわかるため、いやでも結果が出ている人がいることを知ります。
そのとき、自分が結果を出せていなければ嫌になってしまう。でも、ここで諦めずやりきることが大切なんじゃないか。
そんな葛藤に苛まれ、辞めるべきか否か、長く悩んだ経験が私にもあります。
特異な環境にいることを自覚する
WILLFUという環境の性質について、すでに外部の人間となったフラットな立場から見返してみると、
WILLFUは、非常に限定的で特殊な環境でした。
- 偶然出会った人と、十分に理解しあわないまま事業に挑む
- 2ヶ月で1クールが終わり、その期間での新規事業の良し悪しを競う
- 先駆者の行動と限られた期間によって、事業計画にバイアスがかかる
短期間で誰と仲良くなり、どんな思考やスキルセットを持っている人と組むのかという運が大きく絡む部分で、失敗すると事業の成功は難しいです。
2ヶ月で事業計画を立てて実行しても、対面営業などの労働集約型の事業しか展開できません。利益をストックしていくビジネスモデルは実現不可能です。実際の起業とは当たらずも遠からずといったところ。
先駆者が何で利益を出したか気になります。そして、利益を出した先輩は大きく3種類ほどの事業に分類できることに気づきます。これを参考に事業を進めていくと、生存者バイアスによって仮説検証フローが浅くなり失敗の原因になります。
このような環境での起業経験は限定的であり、本当に求めていたイメージとの乖離はここに原因があるのではないでしょうか。
環境により可能性が潰れているなら辞めた方がいい
WILLFUの環境が可能性を閉ざしているなら、辞めてしまっていいと思います。
私は一応、最後まで在籍し期間満了で卒業していますが、第3クオーターは講義に出席せず、惰性で卒業まで受講料を払っていました。
WILLFUでは最後まで結果を残せず卒業しています。振り返ると、卒業してもしなくてもよかったなというのが正直な感想です。
今から自分語りします。
僕はWILLFU受講前からWeb関係の知識に比較的明るく、小学校6年生の頃にはサイトを立ち上げ、面白かったゲームを100個をまとめてアフィリエイトしようとしていた子供でした(親の協力が得られず収益化はできませんでした)。
中学高校と部活に全力投球し、大学1年の頃に起業に興味を持ち、WILLFUを受講しています。
しかし、結果を残せずWILLFUを卒業し、サークルでしばらく遊んでいました。
しばらくして、水道橋にあるWebサイト制作をしている企業にインターンとして入社し、企業案件のWebサイトのコンセプト設計や先方に提出する企画書を作成する業務でバイト代をもらい、学生では得がたい業務経験を積めました。
その後、Wantedly経由で現在(2021/04/10時点)インターンとして、東証1部上場のメガベンチャーの新規事業部に入社し、企業内起業家的な立ち回りで会社の資金を使わせて頂く形でより大きな事業開発業務を行なっています。
WILLFU卒業後に、Webメディア事業は少しずつ成長を続けており、現在進行形で起業に挑んでいる状態で、今はとても楽しいです。
自分語りで何を伝えたかったか
今から思い返せば、WILLFUは経験を積ませてくれたものの、悩んで辞めるのを先延ばしにしたのは時間の浪費だったと感じます。
「学生時代の起業はリスクが少なく、就活のネタにもなるしぜひ頑張るべき!」
これは間違いないです。だからこそ、貴重な学生期間の意思決定はスピーディーであった方がいいです。
「WILLFUが嫌なら辞めろ」と言いたい訳ではない
WILLFUが嫌なら辞めるべきかと言えば、それは違います。
WILLFUは特殊な環境で、それゆえにうまく行かない可能性もありますが、逆にWILLFUだからこそ上手くいく可能性もあります。
長い目で事業を育てるにしても得意分野がないとしたら、WILLFUの半年間だけ労働集約型のビジネスモデルをやり切ったり、上手く行っている同期と協力して結果を出すことで実績を作って成り上がっていけるかもしれません。
良くも悪くも、特殊な環境であるWILLFUの長所と短所について自分のスペックを含めて振り返り、最大限利用するべきです。
【選択と集中】について
企業経営では、選択と集中という考え方がよく用いられます。
選択と集中 – Selection and Concentration
特定の事業分野に経営資源を集中すること。多角化から、選択と集中による経営効率で業績向上を図る企業も増えている。
選択と集中は、企業の競争戦略上、得意とする、あるいは、得意としたい事業分野を絞り込み、そこに経営資源を集中することを指します。
野村総合研究所 選択と集中
辞めるとしたら、自分にとって本当に大切なものかどうか判断し、やりたいことを見つけて退塾するのが最高の選択肢だと思います。
Apple創設者のジョブズが残した言葉も、近い意味を持っているものがあります。
最も重要な決定とは、何をするかではなく、何をしないかを決めることだ
WILLFUはやるべきことなのか否かを見極めたなら、辞めるも辞めないも正しい選択になるはずです。
WILLFUを辞める前にやっておくべきこと
辞める前に、または、卒業する前にやっておくべきことをお伝えしておきます。
- 同期と連絡をとり、できればFacebookなどで繋がることでその後の動向を知れるようにする
- 何か一つでも、この点では努力しきったというところを作る
順番に詳しくお話します。
同期と連絡をとり、できればFacebookなどで繋がることでその後の動向を知れるようにする
WILLFUで出会える同期という人脈は宝です。同世代で起業に興味を持ち、高い料金を払ってでも参加する熱意のある友人はそう多くは出会えません。
また、WILLFUを辞めたから起業を諦めた訳ではなく、その後もっと長い時間をかけて再挑戦する人も多いです。
自分が本格的に起業しようとしたときメンバーとしてジョインしてくれる人を募集したり、起業した会社の最初のメンバーを募っていたりする可能性のある人たちとの繋がりを失ってしまうのはあまりにもったいないです。
WILLFUに在籍している間に少しでも関係構築を進め、Facebookで友達になって、何かあったら連絡取れるくらいにはしておくことをおすすめします。
何か一つでも、この点では努力しきったというところを作る
WILLFUで受けた影響から、「何を考えどう行動したのか」について話せるようにしておいた方がいいです。
WILLFUでの経験は、間違いなく貴重です。この期間であったことから得た学びは、次のステップに進む上で非常に大切になります。
例えば、「次は企業のインターンに参加して実務経験を積もう」と考えたとき、長期のインターンでは自分のアピールポイントややる気を確認する面接があり、有力な企業や大きな裁量を任せてくれる企業のインターンほど厳しく審査されます。
そこで、WILLFUの経験はぜひ活かしたいポイントになります。
「半年間で3回起業する、リクルートやサイバーも出資するビジネススクールでは上手く行きませんでした。それは自分に〇〇が不足していたからです。だからこそ、御社のインターンを通して成長することで〇〇になれるはずです。」
逆に、「高い受講費を払って貴重な環境にいたのに、どうすることもできず無力感に苛まれて辞めました。」では、それこそ自分に能力がないことの証左だと思います。
「制限の大きい環境の中で利益を出そうとして努力し、挫折した経験」は、新卒就活の面接でも使えますし、人生においても数十万円以上の価値がある貴重な経験になります。
この点は、在籍中に努力しきれなかった私を反面教師にしてください。
辞めたら、羽を休めて次に進もう
WILLFU受講中は心が休まる暇がありませんよね。
特に上手く事業が回っていないと、ストレスや焦燥感で気分転換もままならないかと思います。
まずはメンタルを回復させるためリフレッシュし、気を取り直して次に進んで行きましょう。
僕はWebマーケティングを学ぶために個人ブログの運営を始めましたが、長期インターンにも内定獲得にも、ブログ以外に運営しているWebメディアを成長させるにも、すべての経験を大きく活かせたと思います。